ふらふらと歩いて、たどり着いた場所は病院だった。
担当医師なら、話を聞いてくれると思ったから。
病室をガラッとあげた。担当の医師は新聞を広げ足を組み、コーヒーを飲んでいた。
先生が私に気づいた。
「あれ?祈里ちゃんじゃん!」
私は、先生にお辞儀して椅子に座った。
「いやーなんか学校行く気分じゃないんですよね。」
「サボり?」
ギクつ…
「やっぱりそうなんだ。学校行きなさい!!」
「ひえーーー」
私は、しぶしぶ病室を出た。
ハァーため息をつく。
「余命半年か…死にたくないなぁ」
死にたくない。私には夢があった。何でもいいから職業について、頑張ってお金稼いで、
子供と…家族と…毎日笑顔で笑える暮らしがしたかった。それが私の夢だった。
特に社長になるとか、大きな夢ではないけれど、私の夢はそれで 充分だった。
知らずの内に私は、
病院の廊下にしゃがみこんだ。
気づいたら、生暖かいものが顔を伝わり落ちてきた。
それが涙だと気づくのには時間がかかった。
出たく落ちてきた。
それが涙だと気づくのには時間がかかった。
死にたくない。死にたくない。
ただ、それだけだった。