「んでおめー、そっちのでっかいペンギンはなんだ。」

片目を瞑ってアルトが視線を送った先は、無論ペングウィンである。

「私(わたくし)の名前はペングウィンであります!」
「あっそ。で、お前は何?」
「用心棒。」

レイリーが面倒くさそうに答えると、今まで興味をこれといって示さなかったアルトが顔を上げて、目を丸くした。

「ほお?そのポジションは俺一人で十分だと思ったんだがな?」
「どっかで仕事サボる人より幾分かマシかもね。」

レイリーが吐き捨てるように言うと、見えない火花がレイリーとアルトの間で散った。


前途多難になってきた。