「それって結局……」
病室の窓から見える青空を見つめる。
結局、自分から動けない弱虫ってこと。
私はただ、じっとしていて、いつか誰かが私を自由にしてくれる、そんな風に望むだけ……。
「私は…この籠から出る勇気が……無いってことだ…」
小さい声で呟くと、虚しく空気に溶ける。
「ふう、なんか言ったか?」
「ううん、なんにも……」
ぎこちなく笑うと、なっちゃんはなにか言いたげな顔をして、結局口を閉じた。
籠の鳥は、空を求める。
だけど、飛ぶ勇気の無い鳥は、翼があっても飛び立てない。
永遠に、自由なんて手に入らないんだと……そう思った。