「だけど今は……」
「なっちゃん……?」
そう言ってなっちゃんの唇が私の唇に近づいた。
かかる吐息が温かい。
「俺、風花に触れてーんだけど」
「あっ……」
なっちゃんのストレートな言葉に顔を真っ赤に染めると、なっちゃんは満足そうな顔をしてそのままキスをした。
「風花、好きだ……。お前は、俺の生きる理由そのもの……」
「ん……私の生きる理由も、あなただよ…夏樹…」
唇を触れ合わせたまま、愛を囁く。
そう、この不確かで、絶対なんてない世界に唯一ある永遠。
それは、この熱く灯る想い……あなたへの愛だった。
もう……すぐに壊れる砂の城も、幸せな夢だけを見せる幻想の城も、私たちには必要ない。
「幸せになろうぜ、ふう」
「幸せになろうね、なっちゃん」
重なる言葉と想いに、私達は笑う。
潮風が冷たくても、私たちの心と体は温かかった。
過去ではなく未来を見つめて、心の中に生きる大切な人とともに、私達は確かな愛とともに生きる。
そう、それは……『キミと築く、永遠の城』。
H28.12.16『それは、きみと築く砂の城』Fin


