「私はふうって呼ばれてるんです」
「…………」
「だから、夏樹さんはなっちゃんで……」
「…………」
無言の圧力が半端なく恐ろしい。
見つめ合うこと数秒、泣きそうになっていると……。
「はぁ、勝手にしろ。その代わり、俺もお前をふうって呼ぶからな」
「あっ………はい!よろしくお願いします、なっちゃん」
照れくさそうな顔で頬をポリポリと掻くなっちゃんに、私は笑顔を返した。
「つか、名前よりも気になる事があんだけど……。ふぅ、お前なんで敬語なの」
「へっ……」
だって、なっちゃん私より歳上に見えるし…。
そういえば、年齢聞いてなかった。
いくつなんだろう……。


