「ふう姉、また馬鹿な事考えてる」
「えっ……」
「優しすぎるふう姉は、いつも誰かの顔色を伺ってた。それで、自分の気持ちを押し殺しちゃうんだ」
ほのかちゃんの方が、私の事を知ってる気がする。
やっぱり、ほのかちゃんには敵わないや……。
「ふう姉、私はずっとふう姉の心の中に生きてる。ふう姉が私の事を忘れないかぎり、ずっと……」
「私の心の中に……」
「ふう姉が不安な時は、いつだって背中を押すから。ほら、ふう姉の行きたい場所はどこ?」
ほのかちゃんは、私なんかよりずっと大人だ。
私の何歩も先を歩いてる。
私が欲しい言葉をくれて、背中を押してくれる。
この選択は、どちらかを選んで切り捨てるんじゃない。
ほのかちゃんの想いも全て受け止めて進む……未来への選択だ。


