「ふう姉、私ずっと心配だったけど……。行きたい場所に行けて、生きていきたい人を見つけられたふう姉なら……」
「ほのかちゃん……っ」
あぁ、ほのかちゃんは私をずっと見守ってくれてたんだ。
ここまでの道のりは辛くて、何度も挫けそうだった。
だけど、ほのかちゃんの言葉となっちゃんの存在があったから、私は諦めずにここまでこれた。
「なっちゃんと生きていくんでしょう?」
「ほのかちゃん……うんっ、私……あの人と生きていきたいっ」
「なら、こんな所にいちゃ駄目。幸せな過去に囚われて、未来から目を逸らさないで」
「っ……私は、ほのかちゃんの事も大好き。たとえ幻でも、会えて嬉しかったっ」
なのに、私がこれから選択するのは、この世で最も残酷な答えなんじゃないか。
泣きながら、ほのかちゃんを抱きしめ返す。
絶対なんてないこの世界で、都合のいい未来なんて存在しない、だからこそ私は……。


