「人は、どこかで選択しなければいけない時が来るわ」
「文さん……」
「だけど……そんな時こそ、2人が笑って過ごせる道を選択してほしいわねぇ」
その言葉には、私となっちゃんへのエールが込められている気がした。
「独りよがりの想いは、もうやめたんで……。文さん、安心して下さい」
「頼もしいわね、いつの時代も、男は女を守るもの。どんな困難があっても、想いを貫き通してね」
ポンポンとなっちゃんの肩を叩くと、文さんは静かに部屋を出ていった。
部屋には、私となっちゃんだけが残される。
チラリと、なっちゃんを見上げれば、なっちゃんも同じように私を見ているのに気づく。


