「あら、夏樹くん、若い頃のあの人にそっくりだわぁ。ほら、あなたも裾を直すからいらっしゃいな」
「あ、すんません……」
文さんは生き生きしながら私たちの浴衣を直してくれる。
本当に、私たちのおばあちゃんみたい。
うちは、あまりおばあちゃんとの交流は無かったから新鮮で、温かい気持ちになった。
「明日、2人がいなくなるのが、少し寂しいわ」
「え……」
なっちゃんが、驚いたように文さんを振り返る。
文さんは小さく笑いながら、私たちの顔を交互に見た。
「でも……風花ちゃんと夏樹くんには、行かなければならない場所があるんでしょう」
「……はい」
頷くと、なっちゃんの浴衣の裾を直し終えた文さんが、私の頭を撫でてくれる。
私も、文さんと離れるのが寂しい。
本当に、自分のおばあちゃんだったらいいのにって、思うから……。


