「だから、俺の話、聞いてくれるか?」
「あ………それは、もちろんだよ」
だって、なっちゃんの話なんだから。
どんな事でも、それがたとえ私を拒絶する言葉だったとしても、受け止める。
「ありがとな、本当に……」
「ううん……あ、それなら……」
私も、目的地に着いたら、この想いを伝えたいな。
今はまだ、心の準備が出来てない。
だけど、私が行きたいと願った場所へ行く事が出来たら、今度こそ……。
「私も、目的地に着いたら、なっちゃんに聞いて欲しいことがあるんだ」
生きていきたい人に、『好き』だと伝えよう。
後悔など、しないように……想いを、後回しにしないように。
「ん、何でも聞いてやる。ふうの話しなら、何でもな」
優しく受けとめてくれるなっちゃん。
私への想いがたとえ一方通行でも、きっとなっちゃんは、ちゃんと答えをくれる。
そう信じられるから怖くても、ちゃんと伝えることを決意できた。
だから、どこまでも行こう…………なっちゃん。
私たちを優しく包む冬の風は、今この瞬間だけは、温かいもののように、感じた。


