「お前小せぇし、細いし……大事にしてーんだよ」
「あ………」
ーズキンッ
優しくされるのは嬉しい。
なのに、胸が痛いのは……そっか、文さんの言ってた事は、こういう事だったんだ……。
「なっちゃん、私は……なっちゃんが寒い思いをしてまで、私に優しくしてくれる事が……悲しい」
「ふう……っ、そうか……こういう事か」
すると、なっちゃんも気づいたのか、ハッとしたような顔をする。
私たちは、いつも相手だけが幸せになれる方法を探してる。
そう……いつの間にか、2人で幸せになれる方法を選択枝から外してた。
「どちらか一人じゃ駄目なんだよな……」
「うん、私たち……これからどうしたいのか、こうやって立ち止まったり、休む時間が必要だったんだね」
ここまで、なっちゃんの言う通り必死だった。
考える間も無く、ただあの場所から逃げ出すように、突っ走ってきたから……。


