永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。




ースーッ

「風花ちゃん、夏樹くんの様子はどうだい?」


時刻は20時30分、襖を開けて、お粥を手に部屋に入ってきたのは、私たちを家に迎え入れてくれたおばあさん。

恩人の、畑野 文(はたの ふみ)さんだ。


「文さん、何から何まで……ありがとうございます」


我ながら、無茶苦茶なお願いだったと思う。


なっちゃんを部屋に入れたあと、私は簡単に自己紹介をして、「何も聞かずに助けてほしい」と傲慢なお願いをした。


文さんはもちろん驚いてたけど、何かを悟ってくれたのか、最後は頷いてくれた。


「その事は気にしないでいいのよ。まずは、夏樹くんが元気にならないとねぇ」

「文さん……」

「これ、お粥と、風花ちゃんの夕食だよ。何かあったら隣の部屋にいるからね、声をかけて」


そう言って私の分まで料理を用意すると、笑顔で部屋を出ていく。


文さん、私となっちゃんに気を遣わせないように、2人にしてくれたのかな?

なんとなく、そんな気がした。