「あそこ……そうだっ、中に入れてくれないか、お願いしようっ」
明らかに高校生2人がこんな所にいるのは変だし、警察か、病院に連絡されちゃうかもしれないけど……。
だけど私、もうこの旅がここで終わってしまうのだとしても、なっちゃんだけは失いたくないんだ。
「ごめんね、なっちゃん………」
そうなったら、なっちゃんは私のこと嫌いになるかな。
でも、ごめん、これだけは譲れない。
私は、なっちゃんの頭を、自分の付けていたマフラーの上に乗せる。
そして、道路を渡った先の、木造平屋の家の前まで走った。
「インターフォンは……」
見る限り、インターフォンらしきものは無いみたい。
でも、明かりはついてるから……。
「すぅ、はぁ………ごめんください!!」
一つ深呼吸をして、私は大きな声で扉に向かって声をかけた。
「はーい」
するとすぐに、中から女性の声が聞こえて、曇りガラスの引き戸が開けられる。


