「ほら、もっと叫んで……」
「っ………」
助けて……。
助けて、なっちゃんっ。
滲んだ涙が目尻から、静かに零れた瞬間。
ードカッ!!
拘束されていた、私の体が開放された。
「あっ………」
「このクソ野郎、そいつに気安く触んな」
低く、凍りつくような冷たい声を浴びせるなっちゃんが、そこにいた。
「ひいっ……な、何をするんだ!!」
男性は地面に転がっていて、なっちゃんが足蹴りしたのだと分かる。
「それはこっちのセリフなんだよ」
「だ、黙れガキが!!」
そして、豹変した男性がなっちゃんに駆け寄り、思いっきり拳を振り上げた。
「なっちゃんっ!!」
なっちゃん、危ないっ!!
見ていられなくて、ギュッと目をつぶる。
すると、ドカッと拳がくい込む音が聞こえた。


