「俺は伊勢 克基(いせ かつき)だ、ワカちゃん美人だろ、俺の自慢の奥さんなんだぜっ」
「公開ノロケか……」
ゲンナリとした顔で呟くなっちゃんに、苦笑いの若菜さん。
お店の雰囲気が明るいのは、きっとここで働いてる克基さんや若菜さんが明るくて優しいからだ。
なっちゃんも、悪態つきながらも楽しそうだし……。
「で、夏樹達はここに何しに来たの?」
「ワカさん……まぁ、色々あって、俺ら、病院抜け出してきたんすよ」
「風花ちゃんも?」
若菜さんが私に視線を向けたので、私は頷いた。
「なっちゃんは、私の願いを叶える為に、一緒にここまで来てくれたんです」
「いや、お前のためだけじゃねーよ。俺だって、自分の目的があったからあそこを出ただけだ」
私を弁護してくれるなっちゃんに、また胸が温かくなる。
なっちゃん、ありがとう……。
私の為に来てくれた事には変わりないから……。
感謝してる、心から……。


