「んぁ?どーした、ふう」
そんな私の動きに気づいたなっちゃんが、顔だけこちらに向けた。
「あっ……」
近くなる距離に、ドキンッと心臓が跳ねる。
あれ、なにこれ………不思議、心臓が変。
「おい、大丈夫かっ?」
「あ、うん……」
何でかな、なっちゃんのことを考えるとドキドキする。
なのに、こんな時間がもう2度と来ないかもしれない、そう思ったら……。
それは、すごく寂しい事のように思えた。
「っ………なっちゃん」
「あ?やっぱ、体調よくねぇの?」
「ううん、そうじゃなくて……」
そうじゃないよ、なっちゃん。
私たち、またこうしておんぶしたり、軽口を叩きあったり……。
この先も、楽しい事、辛い事を一緒に過ごすことは出来るのかな?


