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「あの、ありがとうございました」
校門の前まで見送りに来てくれた遠矢くんを振り返る。
その頃には、学校に設置された時計が16時を差していた。
冬の季節は、日が短い。
茜色の光が私たちを照らし、影を伸ばしていた。
「私たちの方こそ、ほのかちゃんの手紙を受け取ってくれてありがとう」
「達者にしろよ」
最後までぶっきらぼうななっちゃんに私と遠矢くんは顔を見合わせて笑う。
「夏樹さんと風花さんも、想いは後回しにしちゃダメですよ」
「遠矢くん………」
遠矢くんの言葉は、痛いほどの説得力があった。
だからこそ、私も伝えることを後回しにしない、そう心に留める。
これは、ほのかちゃんと遠矢くんが教えてくれたことだから。
「2人は、ずっと一緒に、幸せでいて下さいね」
「私となっちゃん?」
「そうですよ、付き合ってるんでしょう?」
迷いもせずにそう言った遠矢くんに私は目を見開く。
付き合ってるって……誰と誰が?
もしかして、私となっちゃんっ!?


