「だからこそ、ふうにそれを託したんだろ。反対に言えば、ほのかには行きたい場所があって、生きていきたいヤツがいたってことだ」
そう言って、なっちゃんは目の前の遠矢くんに視線を向けた。
ほのかちゃんが行きたい場所は、遠矢くんのいる場所で、生きていきたい人は………遠矢くん。
この想いを伝えることは、もう、私にしかできない。
そうだ、なんで忘れてたんだろう。
私、なんのためにここに来たのか、ちゃんと思い出した。
『全てはほのかの一部で、もっと言えば個性だろ。話せば、全部受け入れてくれたんじゃねーの』
前に、恋バナをしていた時のなっちゃんの言葉を思い出す。
「そうだね、ほのかちゃんが好きになった人だもん。きっと……全て受けとめて、前に進んでくれる」
「ふう……おう、そうに決まってんだろ」
なっちゃんが励ますように笑ってくれたから、私は鞄から手紙を出して遠矢くんの前に立つ。


