そんなことを考えていたら、気づけば体育館の前までやってきていた。
すると、バスケ部が練習している姿が見える。
「ほのかちゃん……」
「ほのかも、ここで部活してたんだと思うと……な」
なっちゃんの言いたい事が、痛いほど分かる。
大好きな人を見つめながら、一生懸命に部活をしていたほのかちゃん。
もうこの場所に戻ってこれないのだと思うと……無償に切なくなった。
「遠矢先輩、お姉さんとお兄さんが来てますよー!」
ここまで案内してくれた生徒さんが声をかけると、青いゼッケンをつけた男の子がこちらを振り返る。
あの人が、如月 遠矢くん。
黒髪で、爽やかという言葉が当てはまるカッコイイ男の子だった。
「え、お姉さんとお兄さん?」
不思議そうな顔をして、ゆっくりとこちらへ歩いてくる遠矢くんに、私となっちゃんは苦笑いを浮かべる。


