「小野 夏樹を呼んでこい?」
「ヒッ、うわぁぁぁーーんっ」
「ちょっ、てめー、どこ行くんだよっ!」
走り去っていく学生に手を伸ばすなっちゃん。
なんか………悲しすぎる光景だな。
なっちゃん、道を尋ねても絶対に逃げられそうだもんね。
「なっちゃん」
「ふう、アイツなんで逃げやがった?」
……えと、なっちゃん……が、怖いから?
とか、言ったら怒られそう。
「なっちゃん、私がやってみる」
「はぁ?ふうがやんのかよ」
「うん」
任せてという意味を込めてガッツポーズをすると、なっちゃんは心底不安そうな顔をした。
「頑張る!」
「ほどほどにしとけよ?」
渋々OKしてくれたなっちゃんから離れて、私は近くを通りかかった男子生徒に声をかけた。


