体育祭も後半・・・・。

みんなの表情がどんどん暗くなる。

みんな、疲れているのだろう。

「戸田さん!!はやく!!」

クラスメイトからいきなり呼ばれて驚く私。

「先輩たちが走るから応援!!!」

その子は、クラスの中でもイケイケ系のグループで私と同じ、バドミントン部所属の百崎さんだ。

ちなみに私は、部活の雰囲気に耐えれず途中から行かなくなったが・・・・。

百崎さんに腕を掴まれ行かざる負えない。

せっかく亜紀と楽しくしゃべっていたのに
そう思いながら引っ張られるままついていく。

連れてこられたところにはバドミントン部のみんながフィールドに向かって叫んでいる。


そう・・・・・クラブ対抗リレーが始まるからだ。

私は、夏以来全然部活も行っていないのに、こんなところでどうしろと?こんな気まずい中であんまり仲良くもない先輩たちを応援しろって言われても・・・

心の中で文句ばかりが出てきた。

バドミントンは嫌いじゃない。むしろ大好きだ。

ただ、小学校の頃に因縁のある子もその部活に入っているし、それだけでなく、なぜか一年生の雰囲気がほんとにダメだった。

上辺だけというか、性格悪そうな子ばっかりで仲良くなる気もなかった。

まぁ人見知りっていうのもあるんだけども

とにかく、私は一学期部活に入ってからどんどん休むようになり、三者面談で担任から注意を受けた。

注意というより説教ぽかったけど。

やめるのかしっかりやるのかという選択肢を与えられたが、お母さんも横にいるし、雰囲気的に〝しっかりやる”という答えしか残っていなかった。

それから夏休みは必死に部活に行った。

今まで行っていなかった分周りからの目はさらにきつかった。

でも、約束を守り、一生懸命通った。

熱中症になったり吐きそうになったり体調悪すぎかよ!!っていうくらい部活動をするというのが向いていないと分かった夏だった。

それから、夏休みが明け、顧問の先生に事情を話し、部活にはいかないと言っていた。

夏休みに決まった〝あの”ことだ。

退部届というものをしっかり出してないからだろうか、いまだに一応バドミントン部としてこうして連れてこられている。

それとも、〝やめた”ことをみんなが知らないだけのだろうか。



そんなことを考えていると、クラブ対抗リレーは終わっていた。

バドミントン部の子たちも応援していたところからぞろぞろと去っていく。

私も、亜紀や愛海を探しにその場を去った。


体育祭はあっという間に終わった。

閉会式が始まる。

また、長い長い話だ。ほんとにあきれる。

楽しみはたった一つ、結果だ。

「これから、結果発表を始めます」

お。きた!!!

近くにいたクラスメイトとワクワクしながら体育委員の発表を待つ。

「4位・・・・・」

「3組」

おお、セーフ

「3位・・・・・」

「1組」

あぁ。3位だったか、でもよくがんばった!!!


「2位・・・・4組」

あ!!やすくんのところだ!

すごいなぁ~やすくんの頑張ってるところ見たかったな

「1位・・・・2組」

2組おめでとう!
音コンでは絶対優勝してやる!!



こうして、いっぱい汗をかいた体育祭は終わった。