朝から散々だった、体育祭が始まる。

クラスごとに、会場へと向かう。
いよいよだ。

初めての事ばかりで、すごくワクワクしている。

やすくんの走っている姿を見るのが一番の楽しみだ。


長い、開会式が始まった。
眠たすぎてあくびが止まらない。

だるいなと思いながら、準備体操を始める。

やすくんの姿を探すが、私が一組でやすくんが四組・・・・。

男女に分かれ二列で並んでいるため、遠すぎて見つけられない。

さらに、私は小学校の時から目が悪く、普段眼鏡をつけていないため、探すのは難しかった



中学の体育祭は思ったよりも面白くなかった。
あんまり、盛り上がらなかった気がする。

自分の番じゃない時間は暇だし、ただ友達と喋っているだけだった。

私はどちらも2位だった。


お昼ご飯になった。

私はクラスで仲のいい子たちと一緒に食べた。


「安井~どこで食べる?」

そんな声が聞こえた。

安井という言葉に反応し、ばっと振り返ると彼がいた。

体操服姿の彼もかっこよくて、ほんとに輝いて見えた。
私はほんの少しだったけど彼を見れて嬉しかった。

私と彼は毎日のように連絡を取っているが、実際に喋ったのはあの告白の返事以来していない。

私から話しかける勇気がなかったからだ。

それに、その時私は、彼とLINEで話しているだけで幸せだった。