キンダーガーテン    ~温かい居場所に~

「あっ…あのね。
……先生……あの、あのね……。」

「うん?」

「えっと…。
本物の彼氏って…よく分からないんだけど…。
あのね…先生の事は好きだし…彼氏だって…思ってるよ??」

「うん、分かってるよ。
心を開いてくれて嬉しいし、前より甘えてくれるようになったしね。
後は、オレのワガママだから。
もっと近づきたいし…もっと甘えて頼って欲しいって…。」

唯だって、近づきたいし…

明日からデート出来ないことが、淋しいのになぁ~。

……ヨシヨシって唯の頭を撫でてくれる先生。

いつもは安心するし、嬉しいのに…

今日は、子供を宥めて誤魔化したみたいで…

何だか悲しい。

……唯の心が伝わらなくて、もどかしいよぅ。

何て言えば良いのかな?

"好き"って言葉だけだとダメ?

「おやすみ。」って去って行く先生を見送りながら……

胸の中がモヤモヤした。