「それに~"後輩が出来る!"ってあんなに張り切っていたのは
唯ちゃん!だからね。嬉しい~って喜ばないと。」ってからかい始めてる。

………もう、優しい先生はお仕舞い??

「それは…
園にいたら嬉しいって思ったけど…唯が直接先輩になるなんて……。
それに…今年も梓ちゃんと…
あっ⁉………梓先生と一緒に……」

「うん、梓ちゃんで良いよ。今は彼氏だからね。
でもね、それは無理だよ。
年長に新人の先生をもっていく訳にいかないし、年中に新人二人も
キツいしね。やっぱり一人は、年少になるよ。
この1年、唯ちゃん…っていうか…。
唯先生をオレなりに見て、年少に向いてるなぁ~って思ったよ。
園長もそう思ったから、この人事にしたはずだよ。
今年こそ周りと自分を信じて、頑張ってみてごらん。
今の唯ちゃんなら、出来ると思うから!」

「うっ……でも………。
先生~知ってたなら…昨日電話した時に…話してくれたら…良かったのに……。」

「う~ん…。そこは~ごめんね~。
でも、ほらっ!彼氏と言っても、"秘密厳守"!!
仕事だからねぇ~」

あんな事言ってるけど…

絶対びっくりさせる為にわざと教えなかったんだよ。

……だって…スッゴく楽しそうな顔をしてたもんっ!

「まぁ、唯ちゃんがへこんでて可哀想だから!
優しい彼氏が、一つだけ情報教えてあげるねっ。
明日から、オレと主任が年少のサポートに入って言ったでしょ?
あれねっ!唯ちゃんのクラスがオレだから!ヨロシクね!
しっかりフォローしてあげるね!」

「えっ⁉どうして‼
だって…主任先生?……⁉…」

「そりゃ~、主任は新人でしょ!
なんたって、唯先生は1年長く経験してるんだから~。
ホントは、明日の朝礼で発表だけど!彼女の特権ねっ!!」って……

ジッと上目使いで見てたら、プッて笑って

「うん!良い傾向だね。
そうな顔も出来るようになって、嬉しいよ!」って