片道一時間かかって来た海は、海水浴場ではないから人がほとんどいないみたい。

釣りのおじさんがチラホラ見えるくらい。

これならバレそうにないね。安心!

そう思うと

先生が車に乗れる人で良かった。

電車やバスだと直ぐに見つかりそうだもん。

もしかして、尋ちゃん達もすっごく苦労したのかなぁ?

学校の先生だと…唯達以上に見つかると大変だもんね。

だから昨日の尋ちゃんは、あんなにはしゃいでたんだぁ。

和也さんは分かってたから…尋ちゃんのわがままをきいて泊まってあげたのかなぁ?

もしかして先生も…?

「先生。
もしかして…尋ちゃんの我が儘に付き合ってダブルデートしたり、
温泉に行ったりお泊まりしたのって…
尋ちゃんの嬉しい気持ちを考えて?」

「こ~らっ!こんな足元が悪いところで余計なことを考えないの!
ケガするぞ。」

確かにここは、岩がゴツゴツして歩きにくい。

先生に手を引いて貰わないと降りれないけど…。

でも、返事くらいしてくれたって良いのになぁ~。

したに降りて先ず飛び込んだのは…

プライベートビーチ‼って思うくらい人に荒らされていない綺麗な海岸。

「わぁ⁉すご~い!!きれい~!」

さっき返事をしてくれないって拗ねてたのなんて忘れるくらいの感動。