今日は久しぶりの、大型バスの日。

顔を見て会話するのって…ちょっと緊張するなぁ~。

「先生…体調が悪い?
もしかして…昨日の電話が遅かったから…寝不足?」

「いえ。そんなことは…えっと…顔を見ての会話に…緊張して…。」

「あぁ~!そう言うことねぇ!
電話だと自然に言葉が出てくるのに…可笑しいね!
……そう言えば、先生にお願いしたいことがあるんだけど…」

お願い事‼

この10カ月、先生に頼まれることなんて一度もなかったのに‼

やっと一人前って認めて貰えたのかなぁ~?

ワクワクしながら次の言葉を待っていたら…

「オレのお昼ご飯のマグカップが小さ過ぎて…
何度もお茶を汲みに行かないといけないんだよね。
自分で買ってもいいんだけど…男一人で生活用品のところに行って一つ買うの
ちょっと…格好悪くって…。良かったら先生が買ってきてくれないかなぁ~って。
後、そろそろメール送ってくれないかなぁ?
けっこうドキドキしながらアドレス教えたから…来ないと淋しいんだぁ~。」

期待していた、お仕事のお願いとは違ったけど…

私が買ったカップを毎日使ってもらえるなんて…夢みたい‼

「あの…マグカップは…来週妹と買い物に行くので…買って来ますね。
ただ、お礼に…プレゼントさせてください。
それと…メールはいつも四人に登録をお願いしてて…
内緒だったから登録出来なくて…ごめんなさい。」

唯の話しに笑いながら

「ホント、先生といたら…驚きの連続だね。
そっかそっかぁ~。一ヶ月たってもメールがないから…嫌われちゃったのかと思ったよ。」

「ええっ‼嫌うなんて…あり得ないです。毎日電話してたから…メールは頭になくて…
登録の仕方も分からなかったから…」

「嫌われてないんだぁ~!良かった。強引だったから心配してたんだ。
降りたら、携帯貸してね!登録しとくから。
電話だと、この間みたいに四人が騒ぐから。後、帰りに怖かったらメールしておいで。
電車だと電話は無理でしょ?」って。

たぶん、この間電話で…"外出すると真っ暗なおうちに帰らないといけないから…週末一人の時は夕方明るいうちに帰るようにしてる"って言ったから…

メールしておいでって言ってくれたんだよね?

先生のさりげない優しさは…

私にまた一つ、安心をくれる………。

携帯を渡してアドレスを登録すると直ぐに

"マグカップは先生のセンスに任せるよ。"って

電話と違って形に残るから…嬉しい‼

"はい。心を込めて探します!"って返信したの。