幕末を駆けた桜




『生憎、役職で釣られる程…僕は安い人間じゃないんだ』


そう言って、ニヤリと口角をあげて新見錦を見上げた。


『僕の思考は…どちらかと言えばお前らよりだが、近藤さんの敵となるなら……』


そこまで言って、土方と沖田の手を新見錦から離させる。

……分からせてやる。


僕の行動を警戒して睨みつける新見錦から視線を外し、体型を低くして新見錦の脇下から背後へと廻る。


『容赦無く、斬り捨てる』



抜いた刀を背後から新見錦の首へと向けた。



『……はっ…マジで化物だな』


『それは…褒め言葉と受け取っておこう』


新見錦の言葉に返してから自らの刀を鞘に収めると、力を抜いた新見錦が後ろを振り返った。



『神楽、真白だったか?
案内しよう…お前らの、お前の目的は、芹沢さんと話をする事だろう?』



『話が早くて助かる』



諦めたようについて来いと言った新見錦の後ろをついて歩くと、後ろから土方と沖田も付いてきていた。


あ、この2人もいるんだったな。
本気で忘れるところだった。