幕末を駆けた桜





そう指摘した土方の言葉に変に納得する。
あー…確かに抜けたな。



元々話してなかっただけで、自分の中ではそう接してたから仕方ないだろ。



『取り敢えず、今の件は隊士にバレないようにしろ』



『……捕まえると思った』




土方の言葉に目を見開くと、一瞬固まった土方が薄く口角を上げた。



『お前が裏切るとは思えねえからな』



『それは……勘か?』

『ああ…勘だが?』




僕の質問に、それがどうしたとでもいおそうな表情で返して来た土方を見て、軽くため息をついた。



……ここは、勘で物事を決める奴が多いらしい。


こんな危なっかしいところ、裏切れるわけないだろ。




土方の笑みに、微笑み返す。



『……忠誠を誓いますよ、土方副長?』


『俺じゃなくて、近藤さんに誓えよ』


今更敬語も気持ち悪い。
と言った土方に笑みを浮かべて、近藤さんに頭を下げた。



と言うより、元々近藤さんには忠誠誓ってるんだがな。


近藤さんは僕を信用してくれてるし。
信用してくれる人を信用するのが僕なりの決まりだからな。