幕末を駆けた桜




『僕がここに来た経緯も、坂本とあった経緯も、まとめて全部話してやる』



土方が僕を見つめる目を逸らさずに見つめ返す。



気が変わったんだ。


どうせなら、目の前の鬼にもこの計画に協力してもらわないとな。



『言っておくが、会議でどう決まったかなんて僕には関係ない。


僕は…芹沢鴨に会いたいからな』



ニヤッと笑ってそう言い、眉間に寄せた皺をさらに深く刻んだ土方を見た。



『どう言う意味だ?』


どう言う意味…ね。
芹沢鴨に会うことは、彼の思想を知って、敵が味方か判断するためだ。

それは所謂、芹沢鴨暗殺を左右するのではないかとも思う。



芹沢鴨さえ説得できれば、これ以上の大事は起こさないで貰えるだろうし。


即ち、それは僕がこの時代に来て初めての変革。



『……歴史の変革者ってのは、思ってたよりも大変なんだな』




そう言って、僕はニヤリと口角を上げた。