幕末を駆けた桜





『……なめやがって…!』



1人がそう叫んで飛び込んで来たのを合図に、四方八方から一気に迫って来た竹刀を見渡した。



おお…これが四面楚歌って奴か。


最近…といっても、現代に居た時の話だが、その時に覚えた四字熟語を支えて心の中でガッツポーズをした。



だって、なかなかないだろう、こんな状況。


自分の周りが敵だらけなんて、それそここの時代か、少し前の戦国時代くらいの話だ。



平和で安全な現代に、そんな状況訪れる訳なかった。



まさか、生きているうちに体験するなんて思っても見なかったが…なんて考えながら、四方八方から飛んでくる竹刀を交えていく。




……そろそろ反撃しないと、沖田さんが話し合いを終えて戻ってくる時間帯になる。



『やぁ…っ!』



強く振る時に声が出るのは致し方ない。
どちらかといえば、こちらの方が当たり前だ。




自分でも思うほど男顔負けの声を出しながら、一人一人的確に倒して行く。




……寝床が敵の家だなんて、そろそろ勘弁だったんだよ。




こんなに不満持っているくせに、朝餉等ではニコニコしているから人間という物は怖いな。