幕末を駆けた桜




……島原?


どこかで聞いた名だな、それ。



土方さんには悪いけど、今の僕には、芹沢鴨が会いたいと言っていることよりも、その単語の方が気になる。



『……島原…ですか?』


僕のその言葉に、島原がわからないと感じ取ってくれたらしい土方さんは、一から説明してくれた。



と言っても、ものすごく簡単なものだったが。


土方さん曰く、一言で言えば。



『壬生の隣にある遊郭の街』


という事らしい。


遊郭とは、多分今で言うキャバクラとかそんなものあたりだとは思うが…。



さすが男とでも言うのか、それとも、芹沢鴨だからなのか。



そんなところで宴とは、なかなかわからない奴だ。



だが、これで酒好きと女好きと言う情報には確信が持てたがな。



…てか、坂本はそんなところで僕と会おうとしてたのか?



あいつの事だから、芹沢鴨が島原で宴を開きそうとまで考えてた……訳…無いよな?




ああ見えてもこの時代の革命児だ。

何を考えてるか分かったものじゃ無い。



ただ分かってるのは、自分の身を案じないバカってことだけだろ。