まぁ…止めておいたほうがいいであろう一件でだろうな。
芹沢鴨が暗殺される前の事件で有名なのは大和屋打ち焼き…。
どうにかして芹沢鴨を止めなければ。
『真白君? どうかしたかな??』
『いえ…教えてくれてありがとうございます』
城山さんにニッコリと笑ってお礼を言う。
そんな僕に、城山さんは少し驚いたように固まった後、嬉しそうに笑い返した。
『あ、こんな所にいたのか。
真白、お前に客だぜ?』
遠くから走ってきたのか、少し息を切らしながら伝えてくれた原田さん。
『……僕に?』
未来から来た身である僕に客なんて、そんな事あるのか?
そんな考えを見抜いたのか、少し考えた後、原田さんが特徴を教えてくれた。
『中々の美丈夫だったが、真白の知り合いか?』
……この時代に僕を訪ねてくる美丈夫なんて、あいつしかいないじゃないか。
『……多分そうだと思います』