『真白ちゃん…あ、一応壬生浪士組は女人禁制だから真白君で良いかい?』



考え事をしていた僕に話しかけてきた近藤勇に頷いてみせる。



そう言われてみれば確かに、新撰組は女人禁制だった。




という事は、僕はここで男として生きていかなければならないというわけか。




…なんで面倒な。



『近藤さん? 女人禁制とか関係あるんですか?』



『そうだぜ、近藤さん。
いくらこいつが童顔の女顔でも、一応は男なんだしな』



……え?



近藤勇に言った沖田総司と土方歳三の言葉に、思わず固まってしまう。



斎藤一と近藤勇は、一瞬2人の言っている意味を考えてから顔わ見合わせた。



もしかすると、このまま男として行くのは案外簡単かもしれない。


この2人が騙されるなら、他は大丈夫だろ。多分。