幕末を駆けた桜





僕の前に出てきた沖田総司を含め、土方歳三も近藤勇にそう言って眉間にしわを寄せる。



まぁ、普通はそうだろうな。
沖田総司はともかく、土方歳三は未来でも有名な鬼なのだから。


信用しようにも、信用しきれない。
まさに、鬼の副長で壬生浪士組の番犬。



『俺の勘だ。
彼は、悪い人には思えないんだよな』



『それだから…近藤さんは甘すぎる』



『そうですよ‼︎ もし近藤さんに何かあったらどうするんですか⁈』




笑いながらそう言い放った近藤勇に、余計に突っ掛かり始めた土方歳三と沖田総司。



……完全に、僕のこと忘れてるよな?


まるで居ないように扱われ、欠伸の間隔が短くなってきた頃。



『近藤さん。失礼致します』



そんな低い声が聞こえ、部屋の襖が開き、背の高い男が中に入ってくる。