僕からしてみれば、只でさえ自由に動ける機会を制限された上に前線にも出れないとなると、息が詰まってくるわけだ。



長々と考え事をしながら歩いてやっと射撃場に着く程度の長さの廊下を歩き、沖田の真似をして勢いよく扉を開けた。


『真白中将!?』


『何故こんなところに……?』


いきなり派手な登場をした僕に、訓練中だった兵たちが一気にざわめき立つ。

あ、うん。
完璧に入り方間違えたよ。
次から、これは土方の部屋に入る用の入り方にしよう。



『驚かせてすまない。
……新しい銃の試し打ちをしに来たんだが、やってみたい奴はいるか?』


そう言って辺りを見渡す。
別に、僕がやっても良いんだが。
それじゃあ兵が使った時の使いにくさとか、改善点とかあまり分からないからな。



『じゃあ、俺がやる』


たくさんの兵が躊躇する中、手を挙げて前へと名乗り出てきた勇者を見ると、見知った顔だった。


『腕に自信があるのか? 京』


『いや、無いな。
けど、真白がここに来るなんて珍しいし、新しい銃を一番始めに使えるなんて得だろ』