幕末を駆けた桜




僕の言葉に、土方や沖田、近藤さんは何も言わなかった。

もちろん、鴨さんや新見さん。山南さんも。

ただ静かに、僕の話を聞いていた。


『それと……土方。

僕は、今更女になって生きようとは思っていない。

今後、また都合の良い時にだけその様な事を持ち出すならば、僕は容赦無く差別者であるとしてお前を斬る』


それ程、女のくせにと言われるのは嫌なんだ。
お前ら男と同じくらい努力しているのに、性別だけで差がつけられては困る。


『2度と、僕に女のくせにと言うな。

そう言う男は、お前は、女より不器用で僕より弱い。
言えた立場ではないだろう?』


僕の言葉を聞いた土方が頷いたのを見て、ゆっくりと立ち上がった。

『……真白君は、坂本や桂達の事、頼りにしてる?』


『それは愚問だ、沖田。
答えは肯…あいつは、此処に来て初めて信頼した人間だからな。
それに、今回は桂に助けられた』


僕の言葉に視線を落とした沖田を見てから、襖に手をかけ近藤さんの部屋から立ち去る。

……坂本、桂、高杉、伊藤、西郷、大隈。
長州にいる奴ら全員で見ていろ。

僕は必ず、新撰組の未来を守る為に新撰組を変えてみせるから。