幕末を駆けた桜




土方、さん?



もしかしなくても、今僕を担いでいるのは、この時代でも美丈夫とされた土方歳三⁇



確かに、顔はイケメンだったけど。
眉間に寄せたシワで台無しじゃないか、あの顔は。



『……余計なこと考えていると、斬るぞ』




まるで僕の心の声が聞こえたかのようなタイミングで、鬼がそう言った。



無論、鬼とは土方歳三の事だけど。



『そういえば、名前聞いてませんでしたよね?
僕は沖田総司です。
そっちが豊玉さんです』



サラッと。



爽やかな笑みを浮かべながらそう言った沖田総司に、僕を掴む土方歳三の手に力が入る。