幕末を駆けた桜



なんせ、僕には土方も鴨さんいる。
それに、伊東側の隊士以外の皆も。


近藤さんも、信じてくれるはずだ。
この短い期間でどれだけ信頼を築いてきたのかは知らないが、僕に勝てると思うなよ、伊東甲子太郎。



『真白君、僕は……君の味方だから』


『知っている』



沖田には珍しい真剣な表情を浮かべてそう言われて、頰が緩まないはずがない。
真剣だ。沖田も。もちろん僕も土方も。



僕が近藤さんを殺そうとしているだと?
ふざけるんじゃない。実際に殺そうとしているのはそっちのくせに、なんて都合のいい嘘をついて新撰組の仲を壊すつもりだ。



許さないからな、伊東甲子太郎。
お前が消えれば、全て丸く収まる。



藤堂さんも死なず、近藤さんも死なない。
その上、山南さんにも少しはここが居心地の良い場所になるはずだ。



そう頭の中で考えながら、伊東の元まで案内するといった沖田についていく。


伊東はどうやら本当に隊士たちを信じ込ませて僕を陥れたかったらしい。


その証拠に、沖田に案内されたのは朝食の時間に使う広間で。


その場には、新撰組の面子全員が揃っていた。