幕末を駆けた桜




誤魔化しは効かないと諦め、ため息をついて土方にそう問う。



『立ち方に違和感があったからな。
それと、そんなことはどうでもいい。

その怪我、どこで負った?』



……言い逃れできるわけないか。



小さくため息をついて土方を見る。
真剣な表情を浮かべた土方を見るのは、ここ最近多くなった気がする。


そんな場違いな事を考えて、再度ため息をつく。


……言い出しにくい。
土方の事だから、何かしら行動を起こしそうだしな。


『真白、言え』


土方の癖に。
命令口調で、逃がさないとでも言いたげな表情を浮かべる土方に折れ、怪我をした経緯を話した。


『……そろそろ潮時だな』


『土方…? 潮時ってどう言う_『土方さん! 真白君見ませんでしたか?!』


……沖田、何慌てている? 僕はここにいるが』



僕の話を聞いて目を伏せながらそう言った土方に聞き返そうとしたのを、慌てて走って来た沖田に遮られる。


それにしても、そんなに走って叫んで…僕がどうかしたのか?



『総司、ゆっくりでいいから要件を言え』



ただならぬ沖田の様子に、何時ものように眉間にしわを寄せた表情になった土方に促され、肩で息をしながら沖田が口を開いて。