幕末を駆けた桜




僕の脇腹に視線を向けた山崎さんは、綺麗な顔を歪ませながら、冷えた手ぬぐいで僕の脇腹を抑えた。


その程度の少しの刺激が激痛となり、唇を噛んで痛みを我慢した。


『……ところで、お前、この事は副長に話したのか?』


『この事とは、今回のような僕の傷についてか?』


僕の返しに、呆れたような表情を浮かべた山崎さんを見て眉間にしわを寄せる。

そんな表情される覚えはない。


『副長は、お前のこと心配している』


『そりゃあ新撰組内一変な思想を持ってるし、色々と長州とも関わったから危険分子ではあると思うが?』



長州の一件は、新撰組を説得する上で少し痛手となった。

まぁ、後悔はしていない。

だが、目の敵のように討ち取ってきた、また討ち取られてきた長州の奴らと仲良くしていたという事実に、一瞬だったが土方はぼくに警戒の目を向けた。