『新撰組は、医療班に山崎さんがいるから安心して手当てしてらって来な?』
『……山崎さん、ですか』
城間さんのいう山崎さんとは、多分観察方で普段は医療班に属している山崎烝の事だろう。
あの人とは、何気に話した事もあったこともない。
始めの頃は土方がつけていたのか、気配は良く感じたり睨みつけたりはしたが。
接点と言えばそれくらいだ。
『分かりました。ありがとうございます城間さん』
とてつも無く嫌で断ったが、それでも心配して進めてくれた城間さんと隊士のみんなに負けて。
山崎さんのいる医務室に行くことになった。
伊東側の隊士から隠れながら、城間さんとの試合で痛む脇腹を抑えながらゆっくりと医務室に向かった。
『山崎さん、神楽です』
襖の前で立ち止まり、中に声をかけると、なぜか中から走っている音が聞こえてきた。
……ん? どうかしたのだろうか。
不思議に思い、襖を開けようと手をかけた瞬間、勝手に襖が開き驚きで固まった。
『久しぶりだな、神楽真白。
お前と話せるのを待っていた』


