幕末を駆けた桜



この瞬間は結構好きだ。

血が沸き立つというか…何というか。自分がこの時代に毒されてきてるなと感じる。


……もし、元の時代に戻れるとしても、きっと僕は戻る道を選ばない。

新撰組としていられなくなったとしても、どっかで見守る予定だ。


今の所は。




『考え事なんて、余裕だね?

そんな事してると斬られるよ!』



ダッ…と、勢いよく踏み込み竹刀を振り下ろしてきた城間さんを、直前で交わす。

そのまま後ろを向いている城間さんに竹刀を振れば、振り返った城間さんにより阻止され一旦後ろへと引く。



『……流石だね』

『城間さんこそ、手をあげましたね』



お互い笑みを浮かべず、目だけを見て相手の隙を伺いながらそう並べる。


少し、城間さんが体を傾けた瞬間を見逃さず切り込む。

その攻撃は防がれたが、想定内。
一旦体勢を崩し、城間さんが油断した瞬間に、胴へと一本打ち込んだ。




『一本。神楽真白』