幕末を駆けた桜



『行きましょう、山南さん』

『え? ちょっと、真白君!』


慌てて声をかける沖田を無視して、山南さんの手を引いて土方の所へと向かう。


……此処にいたら、あいつに合う。
どうにかしてあいつを追い払うまで、山南さんは鴨さんのところに置くのが最善策だ。



そう思い立ち、土方に山南さんの長期の外出許可を求めた。



『理由を聞かせてもらおうか』


『……それは、土方が自分で考えてこそ意味があるので却下』


土方らが自分で山南さんの気持ちが分からないようじゃ、いつまでたっても山南さんの不安は無くならない。


僕の言葉に舌打ちした土方は、諦めたように雑に頭を掻いた。


『分かったよ。山南さんの外出許可を出そう』

『どうも』

『……ありがとうございます、土方君』



土方にそう言って頭を下げた山南さんを連れ、鴨さんのいる八木邸へと向かった。