幕末を駆けた桜




『そうか……真白が手回ししてくれたんだね?
助かったよ、ありがとう。
多分…芹沢さんや新見さんがいなければ、今僕はこの場には居ない』


『山南さん……』



目を伏せて、思い出したように言った山南さんに、心の底から安堵する。

良かった。あの時、鴨さんに連絡して屯所の方に回ってもらった選択は間違いではなかったらしい。


それにしても、一月の間に伊東甲子太郎が入隊するなんてことまでは予想できなかった。

……もし、山南さんと藤堂さんが死んだら、それは僕のせいだな。


まぁ…絶対に死なせはしないが。



『真白…僕は、本当に此処に居ても良いのかい?』


不安そうな瞳で僕を見て、震える声でそう言った山南さんを真剣な目で見据える。

そして、にこりと笑って山南さんの両手を取った。


『当たり前ですよ。
前川邸での数少ないあなたの思想は、鴨さん達をつなぐ橋です。

それに、山南さんに居てもらわなきゃ、僕の精神が危険ですし』



割と真面目に。

あまり何も考えずに行動を起こす坂本。
少し…いや、かなり過激な行動を起こして何かと迷惑をかけてくる長州組。
更には、見た目の怖い西郷と何を考えてるのかわからない大隈。



……本当、考えるだけで頭が痛くなる。