幕末を駆けた桜




そんな僕の言葉に、流石とでも言いたげな表情を浮かべた土方を見て、奥歯を噛み締めた。

遅かった…!

やっぱり、伊東甲子太郎はこの中にいるんだ。
それも既に、参謀という位に就いている。
このまま山南さんが危ないな。



『土方、山南さんはどこにいる?』


『山南さんは部屋にいるはずだ。
真白、お前は…彼奴らの仲間になったのか?』



山南さんの居場所を言った後、真剣な表情を浮かべ、それでも目の奥に哀しさが揺れるような。

そんな土方を見て、ふっと口角を上げる。



『愚問だ、土方。
僕の仲間は新選組であり…今回の事は、僕がここを守る為には必要な事だっただけだ』



そうだ。あくまで、坂本達との交流は僕が新選組を守るための手段であって、計画の中の1つだ。


深く関わっては、計画の支障になる。



『そうか…』


『何か不満そうだな、土方』


『……さっさと行け』




不満げな表情を浮かべたままそういい放った土方に眉間にしわを寄せる。
こいつは、一体何を怒っているのか。