幕末を駆けた桜



まさか、僕がいない間に来るとは。


こいつらは即刻排除しなくてはいけない。
山南さんと、藤堂さんの為に。



『お前、何奴!』



『それは僕の言葉だ。
一月空けていただけで新入りなんて…土方は何を考えてるんだよ』




ギロッと、門番の隊士を睨み付けると、怯んだのか僕から離れた隊士を見て鼻で笑う。


笑わせる。
こんな弱い奴、新選組にいらない。


山南さんと藤堂さんを殺す奴らなんて、いらない。


『通せ。僕は、新選組隊士だ』


『嘘をつくな!

お前なんて見たことねぇよ!』



『それはこっちの言葉なんだよ!
僕だってお前らの顔知らねえ‼︎』




門番の隊士と大声で喧嘩していたせいか、周りに人が集まり、騒ぎが大きくなる。


『騒がしいけど、何事?』


そんなざわつきの中、僕の耳に聞きなれた声が聞こえてきて思わずそこへ顔を向けた。


『沖田……!』




『真白…君? 真白君!?』



沖田の位置から僕が見えないのだろう。
慌てたように叫んだ沖田は、少しして隊士の間を割って僕の目の前へ立った。