幕末を駆けた桜



案外、お前の方が近藤さんよりも頭が固いんじゃないのか? 桂小五郎。

どう言い逃れても、僕に説得してもらう勢いで交渉しに来ていた。



『……その代わり、1つ条件がある』



確かに飲むとは言ったが、僕はそれをタダで行うような馬鹿じゃ無い。

それなりの見返りがなければ、やる価値もないからな。



……それに、そろそろ沖田の発病の時期だ。
歴史が変わっているせいか、この頃沖田を観察していても何も変化はなかったが…。


出来るだけ見ておきたい。

確か、僕のカバンの中に労咳の薬があったはずだ。



『なんだ?』


僕が無理難題な要件を出すとでも思っているのか、身構えてそう聞いて来た桂小五郎を見て口角を上げる。



『今回の件…終わり次第、僕を新選組へと戻せ』



勝手に長州…か薩摩に連れてこられた挙句、意味のわからん要件を押し付けられたんだ。
それくらい普通に飲んでもらわなきゃ困る。


僕だって暇じゃないんだよ。