幕末を駆けた桜




暗くなった今日の道を歩いていると、昼間とは違った雰囲気を感じて、人目につかないように脇道に入る。

そこから、さっきまで歩いていた道を盗み見る。


通りを歩いていたのは、下品な笑い声をあげ遊郭に向かっている浪士。

それと、綺麗な着物を着た…遊女。


成る程。
京の町は、夜になると華やかになるって訳か。


現代でいう繁華街と同じようなもんだろう。

この時間、そろそろ壬生浪士組も巡察に出る頃だろうし、早く寝床を見つけないと。


建物に身を隠しながら、急いで寝床を探すために、全速力で走る。



『……ん?

何だここだけ開けて…』



急いで走ったいたせいで、周りが見えていなかったのか。


いつの間にか、細い裏道から、通りの方まで出てきてしまっていた。


『……戻ろう』




危険を察してきるびをかえし、路地裏に戻ろうとした僕の耳に、気持ちの悪い声が聞こえてきて、思わず振り返ってしまった。