幕末を駆けた桜




『そっちから出向いてくれるなら、僕に用はないよな?』


さっき沖田と居たんだ。
きっと探しているはずだし心配かけるのも気がひける。

あいつは一刻も早く甘味が食べたいとか思ってそうだけどな。




『もう行くのか?』

『ああ…坂本お前、僕が誰といたのか見てないのか?』



出て行こうとする僕を止めた坂本に、眉間に皺を寄せて聞く。


そんな僕に、特に覚えもなさそうに首をかしげた坂本を見て態とらしく目の前でため息をついてやる。


『沖田だよ、沖田。

僕が説教されたら、お前の名前だしてやるからな』



『おい、俺が捕まるじゃねえか!』


坂本が僕に反論して声をあげたらしいが、僕には聞こえなかった。


という事にしておこう。
後々面倒なのは、坂本じゃなくて沖田だからな。


沖田の方を先に対処しなくては。


それにしても……だ。