この人を暗殺させる訳にはいかない。
僕の数少ない理解者の1人となってくれようこの人の命を、必ず守らなければ。
『……それで、お金の取り立てを厳しくしてるんですね』
そこでふと思った僕の言葉に、芹沢鴨の方が揺れた。
成る程…ね。
最近、いや、前々から土方達が話していた芹沢鴨の起こした事件の数々は、壬生浪士組が幕府の下についても消えないための資金集めだったという訳か。
……なんという不器用な。
『芹沢さんって、壬生浪士組のこと大好きですね』
『なっ…なにをっ!』
からかう調子で言った僕の言葉に反応して、酒のせいか少し赤い顔を振って否定した芹沢鴨を見て、ニヤリと口角を上げる。
……なかなか良い人だ。
今日、宴の機械が持ててよかった。
明日は近藤が坂本と対談する日でもあるし…ちょうど良いタイミングで結論が出たな。
『では、僕の要件を簡潔に述べさせていただきます』
急にからかうのをやめ、真剣な顔つきで目を見つめた僕に、芹沢鴨も酒を飲む手を止めて見つめ返してくる。
一息吸って。
少し遠くで騒いでいる土方達の声を聞きながら口を開く。


